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「800字文学館」

若者への応援歌」事始めの記

安藤 英千代

 厳しく混迷を深める社会に、夢を持てない若者が増えています。
 ・家庭では 父母が仕事で忙しく じっくり話を聴いてくれず孤独
 ・学校では 目立つといじめが怖いから 本当の自分は隠す
 ・大人や社会は 若者の孤独・閉塞感に全く関心なく忙しそうだ

 一方、国立青少年教育振興機構が、二〇一四年十月に日米中韓の高校生各々約二〇〇〇人(※)対象に実施した「自分はダメな人間だと思うことがあるか?(Sometime I feel like a failure)」の調査結果では、日本は何と 72.5%が 「そう思う」 とネガティブ回答しています。(米国…45.1%、中国…56.4%、韓国…35.2%)という結果から、日本の若者が限りない閉塞感を感じ、自分に自信をもてない現実が見えてきます。しかしこの現実は、こういう社会環境にしてきた我々大人の責任でもあります。

 反面、多民族・多種価値観の混乱が極限に達し自信喪失の米国、天津大爆発やPM2.5大気汚染、都会と農村部の貧困格差、経済破綻等を隠蔽・放置する非民主・軍事独裁国家の中国、他責・恨文化の混乱やまぬ韓国・・・等々、 理不尽な社会矛盾や大問題を抱えた国々の若者大半が、「自分はポジティブだ」 と思う事の方が不自然で、違和感があります。

 むしろ世界一安全で豊かな日本にあっても、世界レベルの危機や困難を心配し、不安や危機感や孤独感の中にある日本の若者の方が、余程まともな感受性を持ち、世の中を改革・変革していく潜在能力や可能性があるといえます。そういう日本の若者に向けて、「元気になる話」、「人間力向上」、「ポジティブ思考になる話」、「人生の道標」、「偉人の逸話」、などについて調査し報告していきます。この報文が、「若者の成長支援」、また御祖父母さんや親御さん、職場の年長者やベテランの方々の「子供・孫や後輩の指導・育成支援』 に、少しでも役立つ事ができたら望外の喜びです。

(※)合計七七六一人 : 日本一八五〇人(一七校)、米国一五六〇人(一九校)、中国二五一八人(二四校)、韓国一八三三人(五八校)

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